プロセス・アナリティカル・テクノロジ(PAT, Process Analytical Technology)とは、様々な分析機器を用いたリアルタイム測定により、医薬品製造工程の設計/分析/管理を実施する新しい品質保証・工程管理技術システムです。
このPATをサポートする一つの分析技術として、近赤外分光分析があります。
近赤外分光分析は、非破壊・非接触に測定された近赤外領域の吸光度スペクトルを多変量解析(ケモメトリックス)を用いて分析することで、定量分析が可能です。
ご紹介するドイツ・セントロニック(Sentronic)社の製品は、医薬品製造工程、特に固形製剤工程(造粒、乾燥、混合、打錠、コーティング)に特化した近赤外分光分析を得意とします。
製造プロセスをリアルタイム監視し測定することで生産効率の向上、品質の向上が見込めます。
もちろん既存の装置にも取り付けが可能です。
混合均一性、混合終点の分析に特化した近赤外分光計です。回転するコンテナに直接取り付て非破壊、非接触でリアルタイム測定が可能です。
造粒工程で粉末から顆粒に加工された原料は、乾燥させてから混合コンテナを回転して均一に混ぜ合わせます。このコンテナに設置したサファイアガラス窓にSentroPATを取り付けて、非破壊、非接触で混合均一性(主薬/APIの含量測定)、混合終点をリアルタイムに測定します。
固形剤製造工程を直接モニタリングするためのコンパクトな近赤外分光計です。
造粒、乾燥、混合、打錠などの工程に簡単に設置でき、リアルタイム測定が可能です。
既存の生産設備やプロセスに迅速・簡単に統合できる、非常に汎用性の高いシステムです。
正確な材料に関するデータ、工程の進行状況、製品の均一性、理想的な工程の終点を提供します。
原料の識別・分析のためのコンパクトなハンディタイプ近赤外分光計です。簡単、素早く、正確に原料の識別・解析が行えます。
ラボスケールに基づくNIRメソッドを開発するための混合システムです。
生産スケールで使用される近赤外分光計、取付フランジ、サファイアガラスを採用しているのでスケールアップがスムーズに行えます。
・タッチパネルによる簡単な制御と設定
・混合時間もしは回転数が設定可能
・最大60 rpm
・様々な形状のサンプルビンやボトルを固定可能
NIR diffuse reflectance probe for installation in extrusion processes
押し出し造粒工程の為の近赤外拡散反射プローブ
原料の識別
造粒均一性(Homogenelty)、バインダー添加(Binder additinal)、粒子成長(Granule growth)、造粒終点(End point)
湿度(Moisture)、乾燥終点(End point)
混合均一性(Unifomity)、混合終点(End point)、API含量
硬度(Hardness)、API含量(API content)、含量均一性(Homogenelty)
膜厚(Film thickness))
※Process Analytical Technology (PAT)とは、様々な分析機器を用いたリアルタイム測定により医薬品製造工程の設計/分析/管理を実施するシステムです。
米国食品医薬品局(FDA)が作成したガイダンスに推進し要求される事項です。
※QbD(Quality by Design)とは、 品質を研究開発段階で十分に設計し作り込む概念です。
※RTRT(Real Time Release Testing)とは、QbDや近赤外分光器などのPAT測定機器を用いたリアルタイム測定等により、必要な出荷試験項目を省略することです。